きおくのきろくか

STAR TRAIN新参がPerfumeに悶えるブログ。

原作ちはやもアニメちはやも好きだけど映画「ちはやふる 下の句」も好きだ…!FLASH!!

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昨日、楽しみにしていた映画「ちはやふる 下の句」を観ました。観終わったあと、制作陣の愛を思い出してまた涙してしまった映画作品は初めてです。これから細々と感想を羅列しますが感情的に書き殴るクセがあるのできっとネタバレもします。

 

前回「上の句」では、愛が詰め込まれてる…!という感想を持ちました。捨てられるシーンが少ない作品なので詰め込んだ感が少々否めないのは仕方ないと思えましたし、逆にそれほどの原作愛が伝わってきた要素でもあります。

 

(「下の句」のエントリー:アニメちはやふるを観てから臨んだ映画「ちはやふる」から感じた愛)

 

ですが「下の句」では詰め込んだ感はなくなり、かわりに“リアル”な「ちはやふる」を感じました。それは原作無視の自由な実写作品という意味ではなく、原作を丁寧に再現した“現実感”のある作品という意味です。

 

特に今回は役者陣の役作りにとにかく感動させられました。実写ではどうしてもキャラクターとして捉えられないきらいが自分の中にあったのですが(上の句でも少々…)、下の句では自然と受け容れられていた気がします。というか、それを考える暇すら与えないほど作りこまれていました。

 

最も感動したのは原作でもアニメでも大好きな詩暢ちゃん。松岡茉優ちゃんの京弁とダディベアに狂喜するギャップにはゾクゾクしました。アニメでは京弁の強気女性キャラと言えばこの人という京都出身のベテラン声優進藤尚美さんが声をあてられていましたがその方に並ぶほどの冷たい温度を感じましたし、それを松岡茉優ちゃんは自分の身と共に詩暢ちゃんを体現していて、わたしも漏れなく実写「若宮詩暢」と言ったら松岡茉優ちゃん以外あり得ないと感じました。

 

それを更に決定付けたのはかるたのシーン。札の隅一点をつくような、札と結びついているような、音の無いカルタをとる詩暢ちゃんのそれを再現していて、いくら役者でも左手でこんなに速く静かで綺麗な取り方ができるものなのかと心底驚きました。しかもお恥ずかしい話まばたきをしてしまって見逃してしまった一瞬があるので、もう1度観に行きたいくらいなのです。本当に速かった。

 

また運命的な話で、これは観終わったあとにwikipedia大先生で知って大変驚いたのですがなんと松岡茉優ちゃんは詩暢ちゃんと同じ左利きなんだそうな。すずちゃんの運命的な姉妹関係もかなり驚きましたが松岡茉優ちゃんの左利きも同じくらいの衝撃でした。

 

その他にも、実写奏ちゃんは上白石萌音ちゃんだから良いんだと思えるシーンもありました。机くんの声も上の句と変わらず声優の代永翼さん寄りな高さでやっぱり良いなと感じました。千早も広瀬すずちゃんしかいないと実感するシーンもありました。などと、非常に多くのシーンで役者さんのキャラクターへの愛や熱を感じてシビれていました。ちはやふるの役者は“映画の為の役者”になれているとわたしは思います。

 

それから、キーになるシーンのキャッチーさにはまんまと目を惹かれました。アニメーションでは漫画の通り突然亜空間が現れ煌びやかで雅やかな動画と音で表現されていましたが、映画ではあ~ちゃん曰くの引き算や、無音で表現する技は、アニメを観ていた者として凄く斬新で刺激的だと思いました。アニメは静かでもなんかしら音が鳴ってますから(笑)

 

最後のシーンにも随分ニヤりとさせられましたし、監督の思い描くちはやふるの行く末はきっと誰もがこうなったら面白いかもと思える光景だったんではないでしょうか。少なくともわたしはニヤニヤしながら泣いていました。

 

そしてPerfumeが好きな身としてエンディングロールを迎え、かしゆかの声を聴きながらスタッフキャストの文字を見たり花の咲くアニメーションを見たり、身体いっぱいにFLASHを感じて、歌詞のひとつひとつと、映画のシーンひとつひとつを思い思いに結びつけては、最高にちはやふるの為の歌詞だ、最高にちはやふるの為の音だ、最高にちはやふるの為の歌声だと、ひとつひとつに胸をいっぱいにしていました。

 

曲もアウトロに入り、ああいよいよ終わってしまうとスクリーンを見ていたらそのアウトロに合わせてアニメーションで百人一首の蓋が閉じられていくのが分かり、最後に紐で結ばれたと同時に曲が終わると、今まで流れっぱなしだった涙がまた更にブワァァァアっと溢れてきました。FLASHは映画ちはやふるの為に作られ、その映画ちはやふるのエンディングロールのアニメーションはFLASHの為に作られたのだと感じるや否や、涙が止まらなくなってしまいました。全くもってカッコよすぎです。

 

凄く、綺麗で美しい、画と音楽共に愛で溢れた素晴らしいエンディングでした。FLASHの、最後のもうひとつのMVになったんじゃないかと思います。

 

映画「ちはやふる」と出会えて、「ちはやふる」がもっと好きになりましたし、「FLASH」もより味わい深くなって、もっともっと好きになりました。

 

ちはやの世界全てに出会えて本当に良かった。